【山形県】2019年夏休み廃線ツアー⑫山形交通高畠線



2019年夏休み廃線跡ツアー、トリは山形県の山形交通高畠線です。残念ながら時間の関係でたどれたのは①糠ノ目駅(現・高畠駅)から④旧高畠駅まで。延伸区間の高畠~二井宿間は次回の楽しみに取っておきます。

まずは地図・配線図と年表です。

【地図・配線図】

丸数字は当時の駅名です。
①糠ノ目(ぬかのめ) ②一本柳(いっぽんやなぎ)
③竹ノ森(たけのもり)、④高畠(たかはた)
地図を拡大すると具体的な配線図が確認できます(一部推測が含まれます)。

【年 表】
内  容
1922(大正11)年316高畠鉄道として糠ノ目(ぬかのめ)・高畠間が開業
1923(大正12)年612高畠駅と片倉製糸紡績(株)を結ぶ専用線の運行開始
1923(大正12)年831高畠・二井宿間延伸
1929(昭和04)年91全線電化完成
1934(昭和09)年830高畠駅舎落成式
1943(昭和18)年101三山電気鉄道・尾花沢鉄道と合併し山形交通が発足
1950(昭和25)年121東高畠開業
1955(昭和30)年81安久津・駄子町を八幡宮前・蛭沢にそれぞれ改称
1967(昭和42)年828羽越豪雨による水害で高畠・二井宿間運休、バスで代行※
1968(昭和43)年101高畠・二井宿間廃止
1974(昭和49)年
1115全線営業終了
1118全線廃止

※高畠・二井宿間の運休は、Wikipediaや一部のサイトでは1966(昭和41)年8月15日となっていますが、高畠町消防団のHPに、高畠線が翌1967(昭和42)年8月28日の羽越豪雨で被害を受けたことや、その後そのまま廃止となったことが写真と共に記載されていますので、こちらを採用しました。

なお、国立公文書館デジタルアーカイブには、その前の1967(昭和42)年1月11日付で「高畠、二井宿間地方鉄道運輸営業休止について」という文書が残されていますので、羽越豪雨で被害を受ける前から当区間の廃止は決まっていたのかもしれません。残念ながらデジタルでの公開はされていないようですが、機会があれば公文書館で閲覧してみたいと思います。

今回は奥羽本線との接続駅・①糠ノ目駅からスタートです。
今のJRの駅名は「高畠」駅ですが、当時は「糠ノ目」。現在の「大字糠野目」は駅の西南の地名になるようですが、駅の西口には「高畠町糠ノ目」の表記が見られました。

現在のJRの駅は2面2線の小さな駅です。メルヘンチック(はぁと)な東口と・・・

露骨に予算が足りなくなった西口(笑)。個人的には西口の風情の方が好きです。

糠ノ目時代は無人駅だったこともある現・高畠駅ですが、こう見えて実は・・・

どーん!新幹線の停車駅です。

専用の高架線を走るイメージの新幹線が単線の踏切をカタコト通りぬける、この違和感・・・。

さて、旧高畠線の廃線跡は東口から出発です。
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ここで、旅行中ずっとクルマの肥やしになっていた・・・

ニューマシンを起動!

アシスト自転車と異なりアクセルがついているのでペダルをこがなくても進める電動自転車(e-bike)です。どういう訳か日本ではe-bikeは原付バイク扱いなので、ウィンカーやブレーキランプを取り付けナンバーを取得しています。もちろん運転免許証とヘルメットも必須、歩道や自転車道は通行不可。今回の廃線跡はほぼ自転車道「まほろばの緑道」となっているので回り道をしながらの探索です。

①糠ノ目から北向きに出発した廃線跡は少しずつ右にカーブ。ほどなく東北中央自動車道の高架とクロスします。自転車道はここでは少し離れて下をくぐりますが、廃線跡はもちろんまっすぐ。
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こちらは「緑道2号橋」。廃線後の昭和55年完成と記載がありますが、橋脚や桁を見るとなんとなく鉄道時代のものを流用しているようにも見えます。


ほどなく②一本柳駅跡に到着です。

駅前広場から撮影。なんとなく当時の風景が想像できます。

左が①糠ノ目駅方面、右が④旧高畠駅方面。当時は手前側に側線と引込線があったようです。

さらにこの大変気持ちの良い緑道が続きます。

左から道路が近づいてきて合流、緑道がその歩道のようになったところで・・・

③竹ノ森駅に到着です。

ホーム跡は隣接する児童公園と同化。柱跡に掲げられた手作り感のある「高畠鐡道停車場 たけのもり」の表示が泣かせます。


更に緑道は続き・・・

ほどなく④旧高畠駅に到着しました。

上は駅前広場、下は駅構内。ドラッグすると全景が見渡せます。
旧高畠線高畠駅(駅前広場) #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
旧高畠線高畠駅構内 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

1934(昭和9)年、それまでの木造駅舎は地域特産の高畠石を使用して現在の駅舎に建て替えられました。

裏側には駅舎に隣接していた屋根付きホームが残されています。

他にも同じく高畠石を使用した建築物が3つあります。
まず駅舎の隣に、なぜか現在はトイレとして使われている、当時の倉庫。

それから、線路があった構内の向こう側にある変電所跡。

そして駅前広場に面したところにある自動車修繕庫跡。

これら4つの建造物はいずれも国の有形文化財に指定されています。

「山形交通株式会社」の社名は1997年に消滅。

錆に覆いつくされたバス停の標識。

駅舎内には料金表などが残されています。予定定期券の案内文で空欄になっているところに何が書かれていたのか・・・気になってたまりません(笑)。


駅舎裏のホームから続く本線と思われるレールの上には廃止後に屋根が付けられ、その下に西から順にED1、ワム201、モハ1の3両が静態保存されています。


ED1



ワム201


モハ1






駅前にはこんな看板もあったのでちょっと気になりました。Googleマップで見ると「昭和縁結び通り」とあります。なんかセンスのいいネーミングだなぁ・・・。

しかし、残念ながらここでタイムアップ。9日間に渡る2019年の夏休み廃線ツアーはこれにて終了です。翌日からの仕事に備え、そこからアクセル全開で何とか当日中に帰宅。あぁ楽しかった!

2019年夏休み廃線ツアー
①8/04(日)【愛知県】名古屋鉄道清洲線
②8/06(火)【福井県】敦賀港線・敦賀港新線・敦賀セメント敦賀工場専用線
③8/07(水)【富山県】富山地方鉄道黒部支線
④8/08(木)【新潟県】信越本線貨物支線 東新潟港駅
⑤8/08(木)【新潟県】蒲原鉄道
⑥8/09(金)【秋田県】秋田製板引込線
⑦8/09(金)【秋田県】秋田中央交通線
⑧8/10(土)【青森県】下北交通大畑線
⑨8/10(土)【青森県】大間線(未成線)
⑩8/11(日)【岩手県】岩泉線
⑪8/12(月)【宮城県】松山人車軌道
⑫8/12(月)【山形県】山形交通高畠線

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